夏の旅に突然到着地変更 真夜中の1000km

夜8時を過ぎたころ、なぜか飛行機は天津空港に着陸した。

そして、僕たちは小雨に濡れながら足早に空港バスに乗り込み。

ぎゅうぎゅう詰めになったバスが、明かりが落ちてきた空港を走った。

         ・

         ・        

         ・

あれは2018年の夏の出来事でした。

その日の午前中、僕達は、関西空港発、中国大連行きの飛行機に乗り込みました。

奥さんの里帰りで、中国遼寧省丹東市に行く予定だった。

その数時間後には、大連空港に着く予定だった。

 

でも、なぜか飛行機は天津空港に着陸した。

 

天津空港は、吹抜けの天井がすばらしく。開放感を醸し出していた。

ガラス張りの壁面には、すっかり暗くなった街が見えていて、

スーツケースを重そうに引っ張るボクたちも、その背景に溶け込むように映っていた。

「どちらへ行かれますか?」

流暢な日本語が聞こえた。

 

「丹東です。」

僕は答えた。

 

若い女の子と、僕と同年代の女性の二人組だった。

二人とも、僕たちと同じく丹東へ行くという。

少し前までは縁がなかった人たちが、こうして話せるなんて不思議だなと感じていた。

何気なく話し始めて、いつの間にか、乗客が並ぶ列の最後尾に着いた。

 

100人近くいるのかな?

遅々として進まぬ列にしびれをきらし、さきほどの女性たちは、足早に列の前の方に行き、色んな人と話し始めた。

 

中国では人と人との情報が大事。

僕も、20年以上前に中国留学したことがあり、その時に中国での生き方を学んだ。

上有政策、下有対策(上層部には政策があるが、一般人には対策がある)

 

お互い持っている情報を交換して、物事に対応する。大陸ならではの知恵だ。

情報をまとめると:

 ◯航空会社から800元の保証金が出る

 ◯大連までの交通は各自手配する

 ◯今晩のホテルは200元かかるが、手配してくれる

 

つまり、飛行機はここで僕達を降ろして、あとは各自手配してね。ということだ。

 

列の先頭では、既に手続きの終わった人たちが足早に出てくる。

話を聞くと、

「私達は朝3時の瀋陽行きの列車に乗るよ。明日の列車はほとんど満席なんだ。」

朝3時!? 時計を見ると、既に夜10時を超えていた。

しかもその時間が満席?

中国では驚かされることばかりだが、いちいち驚いていては先に進めない。

 

列は進み、手続きをして、保証金を貰った。

電子マネー

僕は中国専用のアプリを持っていないので、丹東組のリーダーが電子マネーで受け取って、リーダーから個別に現金を貰った。

いつの間にか、丹東組は僕たちを含め6人になっていて、リーダーも決まっていた。

 

そして、まずは天津空港にある、地下鉄の駅を探す。

「あの柱の向こうにあるよ。」

と、掃除をしているおばさんに教えてもらった。

人に聞くことが当たり前な国で、すんなりと教えてくれる。

 

しかし、行けども行けども、駅らしきものが見つからない。

そういや、”柱”の向こうにある駅ってどんなだ?

疑問に思いながら、もう一度こっちを見ている警備員さんに聞いてみる。

すると今度は、地下へ行く階段がそこにあると教えてくれた。

 

すぐに地下鉄の駅が見つかったので、切符を買いました。

結構存在感のある自販機です。

 

改札の手前に、手荷物検査場があった。

空港で入出国検査に使うあの大きなX線の装置だ。

 

自分たちの手荷物をベルトコンベアに乗せていく。

手荷物とはいっても、一旦入国手続きをしたので、大きなスーツケースも含まれる。

一つ20キロ前後のスーツケースを、腰ぐらいの高さまで上げるのは一苦労でした。

 

そして、無事に地下鉄に乗って、天津駅まで15分程度。

ふと時間を見ると真夜中の12時になっていた。

 

地下鉄天津駅で下車し、瀋陽行きの列車のチケットを購入する。

 

中国人がチケットを購入するには身分証が必要で、外国人はパスポートがいる。

パスポートを奥さんに渡して、一緒に購入してもらった。

 

電光掲示板には、中国語の案内書きが右から左へとスクロールする。

どの段を読んでいいか分からず、ぼうっと眺めていた。

f:id:monkey50-2019:20190826214921j:image

 

チケットを購入して、待合所まで行こうとしたが、地下から地上に向かって伸びるエスカレーターが止まっていた。真夜中で営業停止していた。

その階段を、重たいスーツケースをもって、奥さんの分もタンタンの分も、同行の女性の分も何回も往復もした。

こういう突発的なことって、アドレナリンが出るのか、普段なら出来そうもないことでも出来ちゃうんですよね。。。

 

そして、待合室に到着。座って待つだけ。

 

と、思いきや、座るところがない。

f:id:monkey50-2019:20190828200810j:image

何度も言いますが、夜12時を過ぎています。

この時間に、この人数が待合室にいるなんて想像できなかった。さすが中国。

 

丹東組6人は、別れて別々の所に座り、出発の時刻までひと眠り。

タンタンは蚊に刺されながらも熟睡していたけど、僕は荷物番のため起きていた。

 

そして朝3時になり、無事に列車に乗り込んだ。

 

と、思いきや、

横に座った中国人カップルが、幸せオーラを出してお弁当食べ差し合いっこを始めました。

いやいや、夜中というか、朝方なんだけど。。。

こっちの気持ちはお構いなしで、今度はお菓子をお互いの口に入れ始めました。

あー、わかるわかる。

って、刺激強!! 

結局一睡もできませんでした。

 

朝7時過ぎに、瀋陽駅に到着。

ここでもまた、手荷物検査。

最後の力を振り絞り、重たいトランクを検査台に乗っけます。

 

そして、ここで、南に下って大連に行く人と、東に向かって丹東に行く人に分かれました。

f:id:monkey50-2019:20190828202306j:image

 

 

朝8時46分発の列車に乗って、丹東へ。

この列車では、特に誘惑もなく、無事熟睡出来ました。

2時間弱で、丹東駅に到着!!!

 

突然、天津空港に降ろされたときはどうなることかと思ったけれど、

中国で1000キロ離れた目的地 丹東に無事辿り着けました。(^^♪

 

もちろん、到着した日は、微動だにせず眠ってました💦